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【食中毒】2019年9月の東京都の食中毒発生速報を見て対策を!

2019年、すでに9月が終わり10月に。涼しくなり食事も美味しく感じる季節になりました。お客様も美味しい料理を探して探していますよ!(検索結果で確認)

飲食店関係者は、お客様が楽しんでいただくためにも、一層食中毒に対しては気を引き締めていきたいところです。

みなさんのお店は、効果的な食中毒対策をしていますか?

このサイトにも、食中毒対策で訪れる人が多くなりましたので、2019年途中経過の食中毒情報をもとに、対策を考えたいと思います。

東京都福祉保健局が食中毒の2019年9月までの途中経過を出しているので、それをもとに書いていきます。

2019年、最後まで食中毒を起こさない為にも、対策を強化をしていきましょう。

この記事わかる事

・2019年9月までの東京都の食中毒状況

・2019年の食中毒事件を参考に対策を考える

・2019年最後まで気を抜けない食中毒

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 2019年9月までの東京都の食中毒状況

情報提供は、東京都福祉保健局より。

✅ 事件数 83件(昨年同期 152件)

✅ 患者数 552名(昨年同期 1564名)

✅ 死者数 0名(昨年同期 0名)

✅ 月別食中毒発生状況

件数(件) 患者数(人)
1月 9 81
2月 11 34
3月 16 154
4月 10 83
5月 7 20
6月 10 32
7月 11 28
8月 7 106
9月 2 14
10月
11月
12月
83 552

✅病因物質別発生件数

件数 患者数
ウイルス ノロウイルス 9 168
サポウイルス 0 0
ロタウイルス 0 0
細菌 カンピロバクター 25 107
黄色ブドウ球菌 1 4
腸炎ビブリオ 0 0
ウエルシュ菌 3 189
サルモネラ 2 18
腸管出血性大腸菌 4 18
腸管出血性大腸菌/カンピロバクター 1 2
カンピロバクター及びサルモネラ 1 7
寄生虫 アニサキス 37 39
シュードテラノーバ 0 0
クドア・セプテンプンクタータ 0 0
化学物質 ヒスタミン 0 0
塩素 0 0
自然毒 植物性自然毒 0 0
動物性自然毒 0 0
不明 0 0
合計 83 552

✅原因施設別発生件数

原因施設 (9月30日まで)
件数 患者数
飲食店営業 一般 61 312
寿司 6 7
仕出し 1 86
弁当 0 1
旅館ホテル 1 76
集団給食(要許可) 1 76
集団給食(届出) 0 0
魚介類販売業 6 6
菓子製造業 0 0
飲食店(一般)菓子製造業 1 32
家庭 2 2
その他 1 27
不明 3 3
合計 83 552

2019年の食中毒状況で多い原因

2019年9月までの速報では、4つ注目の原因物質がある。

ノロウイルス 9件 患者数168名

カンピロバクター 25件 患者数107名

ウエルシュ菌 3件 患者数189名

アニサキス 37件 患者数39名

ノロウイルスは、発生件数に対して患者数が多いのが特徴的です。カンピロバクターは25件と発生件数が多いので患者数も100人を超えている。

ウエルシュ菌に関しては、3件で189名の患者数なのでかなり大きな食中毒事故が起こったということが分かります。

アニサキスに関しては、発生件数に対して患者数なので、魚に当たったという感じだろう。

ウエルシュ菌の事件について

ウエルシュ菌の発生が3件に対して患者数が189名と多いのが注目するべきところです。

特に、集団給食等ではウエルシュ菌は集団食中毒事件の原因になりやすい為、事件の内容は確認しておきたいところです。

探知

3月5日(火曜日)午前10時45分、世田谷区内の学校に勤務する看護師から世田谷区世田谷保健所に、「学校内のカフェテリアで、3月4日(月曜日)の昼食を食べた21名が体調不良を呈している。」旨、連絡があった。

調査結果

世田谷区世田谷保健所は、食中毒の疑いで調査を開始した。

  • 患者は、3月4日(月曜日)昼に学校内のカフェテリアで食事をした児童、生徒及び教職員の112名中45名で、3月4日(月曜日)午後4時00分から3月5日(火曜日)午後10時00分にかけて、腹痛、下痢、吐き気等の症状を呈していた。
  • 患者全員に共通する食事は、カフェテリアで提供された食事以外になかった。
  • 患者15名及び調理従事者2名のふん便からウエルシュ菌が検出され、いずれも3月4日(月曜日)の昼食を喫食していた。
  • 3月4日(月曜日)の検食(ナチョス用ビーフソース及びメキシカンマッシュルームスープ)からウエルシュ菌が検出された。

決定

3月14日(木曜日)、世田谷区世田谷保健所は、以下の理由により、本件を当該施設で調理し提供した3月4日(月曜日)の昼食を原因とする食中毒と断定した。

  • 患者に共通する食事は当該施設で調理し提供された食事のみであった。
  • 患者及び調理従事者のふん便からウエルシュ菌が検出され、いずれも3月4日(月曜日)の昼食を喫食していた。
  • 患者の症状及び潜伏期間がウエルシュ菌によるものと一致した。
  • 3月4日(月曜日)の検食からウエルシュ菌が検出された。
  • 医師から食中毒の届出があった。

措置

当該施設の営業者は3月6日(水曜日)から営業を自粛しており、世田谷区は本日から3日間の営業停止等の処分を行った。

発症関係
3月13日
午後5時00分
現在
発症日時 3月4日(月曜日)午後4時00分から3月5日(火曜日)午後10時00分まで
症状 腹痛、下痢、吐き気等
発症場所 自宅、学校等
患者数 総数 45名
(内訳)
男:6名(年齢:31~51歳)
女:39名(年齢:8~43歳)
入院患者数 0名
診療医療機関数・受診者数 3か所3名(男0名、女3名)
原因食品 3月4日(月曜日)の昼食
病因物質 ウエルシュ菌
原因施設 屋号 ●●●●
業種 飲食店営業
営業者 ●●●●
代表取締役 ●●●●
営業所所在地 東京都世田谷区●●●●
営業者所在地 愛知県名古屋市●●●●
法人番号 ●●●●
連絡先電話番号 ●●●●

備考

提供メニュー ナチョス(コーンチップス、ビーフソース、ビーンソース、チーズソース)、メキシカンマッシュルームスープ、スライスドパイナップル等
検査関係
3月13日
午後5時00分
現在
[検査実施機関 東京都健康安全研究センター]
  • 患者ふん便
    36検体(15検体ウエルシュ菌検出、9検体陰性、12検体検査中)
  • 従事者ふん便
    4検体(2検体ウエルシュ菌検出、2検体陰性)
  • 拭き取り検体
    6検体ウエルシュ菌陰性
  • 食品
    15検体(2検体ウエルシュ菌検出、13検体陰性)

東京都 福祉保健局のホームページより

提供メニューの料理、ナチョスとは?

食中毒の原因料理にナチョスと書いてあったので、調べてみました。

以下がナチョスの写真です。

Wikipediaには、以下のように書いてありました。

ナチョスNachos)は、通例溶かしたチーズをかけたトルティーヤ・チップスをベースとするテクス・メクス料理を指す。単数形のナチョ(またはナーチョ)とも呼ばれる。一般的なトッピングの例としては、牛肉や鶏肉の挽肉、チリコンカーン、ハラペーニョのスライス、フリホレス・レフリトス、サルサ、ワカモレ、サワークリームなどがある。また、まれにチーズを使用せずに作ることもある。   Wikipediaより

カンピロバクターとナチョスの関係性

カンピロバクターは、鶏肉の生食や加熱不十分(バーベキュー、焼き鳥など)、また取扱不良で二次汚染した食品によって起こる食中毒です。

豚・牛・鶏の町内に生息し、食肉やその加工品が原因食品です。

少量の菌数で感染するのが特徴。

しかし、カンピロバクターは加熱に弱い為、中心温度75℃以上、1分間加熱すれば死滅します。

今回の原因料理のナチョスは、ひき肉を使った料理です。カンピロバクターの食中毒を起こしたという事は、ひき肉の加熱の方法に問題があったと考えられます。

大量調理と挽肉について

ひき肉が、腹痛の原因になるので、火をしっかり通さないといけないのは調理従事者なら誰でも知っています。

しかし、なぜ、食中毒になってしまうのか・・・不思議ですよね?

食中毒が起こる理由は以下の通り。

ひき肉料理の怖い点

・バラバラなので、中心温度が計測しにくい。

・大量調理の場合、ひき肉も大量。火が通りにくい。

・調理時に解凍が不十分だと、塊に火が通らない。

・ひき肉は、食中毒原因物質が付着している可能性が高まる。

ひき肉はすでにバラバラな状態ですので、中心温度計で中心温度を計りにくいで、大量調理をする場合、炒めるという行為は危険が伴います。

それに、もし挽肉が解答が不十分で凍っていた場合、火を通すのは至難の業となり食中毒の原因となります。

大量調理に起こる可能性があるのがカンピロバクターと言えます。

ひき肉による食中毒を避ける為の方法

食中毒を避ける為の方法を一覧で書いておきます。参考にしてください。

・ひき肉は、腐りやすいので仕入れたら、全部すぐに使う。

・ひき肉は凍らさない。(凍ると塊になるから)

※大量調理だとひき肉の塊は、大きな塊になり解凍が不十分になる為。

・大量に炒めると、火の通りにむらが出るのでなるべく少量を推奨。

・ひき肉の炒めた色で判断はダメ。中心温度計を使う。

・炒めるのが怖いので、いっそのこと湯せんする。

ひき肉の扱いは怖いのでしっかりと会社ごとで対策を行うことが大事です。

調理場の共通認識を持つことも◎

食中毒は12月に多い!2019年最後まで気が抜けない!

こちらの表をみてもらいたい。

件数(件) 患者数(人)
1月 14.3 331.2
2月 9.2 237.7
3月 10 127.6
4月 10.3 200.7
5月 10 99.2
6月 12.4 134.1
7月 9.8 61
8月 10.7 120.3
9月 13.3 126.5
10月 10.4 90.1
11月 8.1 96.1
12月 15.1 275.8
合計 133.6 1900.3

この表は、最近10年間の月別発生状況です。(東京都です)

見てもらうとわかるんですが、食中毒の発生件数で一番多いのが12月です。

発生件数に対して、患者数が多い事を考えると、ノロウイルスの可能性は十分考えられます。

実際に、前年の食中毒の患者数が一番多いのがノロウイルスです。

(前年のノロウイルスの患者数、919名。半分ぐらいがノロです。)

よって、ノロウイルスに対しての予防策を年末にかけて行う必要性があります。

ノロウイルス対策

ノロウイルス対策は、3個大事なことがあります。

①食材由来のノロウイルスを殺菌する

②調理器具等から汚染を防止

③調理従事者からの食品汚染を防止

 食品由来のノロウイルスを殺菌

二枚貝にノロウイルスは付着している可能性は高いです。

二枚貝を調理する倍、買いの中心温度が85℃の状態を1分以上継続してあるかを計測することが大事です。

しかし、それでも心配な場合、二枚貝をメニューから無くしましょう。

調理器具等からの汚染を防止

二枚貝の調理に使用した調理器具、シンクなどは十分に洗浄後、熱湯消毒(85℃で5分以上加熱)煮沸消毒、または200ppm次亜塩素酸ナトリウムよる消毒を行うことが大事です。

これは手軽に除菌が出来るので、おすすめです。

調理従事者からの食品汚染を防止

調理従事者が実施する最も重要な対策は手洗いです。

有効な消毒液の少ないノロウイルス対策の手洗いは、石けんで洗い流すことが基本です。

手洗いは、二枚貝の調理後、トイレの後、厨房に入る時、残飯を処理した後など必ず手洗いをしましょう。

万一、手洗いで残ってしまったノロウイルスを食品に付けない為に、食品の盛り付け時には、ポリ手袋の使い捨てを使用しましょう。

調理従事者が、嘔吐や下痢の症状がある場合、調理に従事させない事も大事なことです。

まとめ

今回の記事では、2019年に東京都で発生した食中毒事件をもとに、食中毒を考察しました。

発生件数を見ると、身震いがするほど怖いですが、対策をきちっと行えば、発生原因は自然と少なくなるはずです。

これもお客様の為ですので、食中毒の発生確率を最小限に抑えて、事業を遂行していきましょう。

最後に、食中毒関連の記事をのせておきます。参考に読んでください。

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