ノロウイルスは、恒例行事のように毎年やってくる。
12月からどんどん増えていき、1月がピーク。飲食を営んでいる人にしてみれば、恐怖でしかない。
もし、自分の店で出した料理でノロウイルスに感染してしまったら・・・。とんでもない状況になるのは想像できてしまう。
ですので、食中毒予防が大事で方法論として、「加熱調理」「次亜塩素酸ナトリウムによる殺菌」「食品汚染の防止方法」などがある。
今回の記事では、ノロウイルスに対する「加熱」を軸として書いていきます。
なぜ、加熱なのかと言いますと、調理に加熱は付き物だから、調理して殺菌出来たら一石二鳥。
だから、ノロウイルス対策と加熱はとっても相性がいいと言えるんです。
(もちろん、次亜塩素酸ナトリウムも使います)
目次
ノロウイルスと加熱
ノロウイルスに加熱は有効な手段です。
食品の中心部が85℃から90℃を90秒以上加熱することで、ノロウイルスの感染性は失活します。
特に、ノロウイルスの原因食材と言われている二枚貝(カキ・アサリ・シジミなど)はノロウイルスを蓄積している可能性がある為、加熱処理をしてから食べましょう。
もちろん、生ガキは美味しいです。
それは私も知っています。
しかし、ノロウイルスによる食中毒のリスクを考えるとおすすめできる食べ方ではないので、本当に残念でならない。
中心温度の計測方法
まず、中心温度計というもので計測を行います。
中心温度計は、楽天市場でも販売されているので、すぐに手に入れる事が出来ます。
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中心温度計を使った計測方法で大事なのは、この二つ。
・中心温度を3か所計測する
・飲食店の場合、記録を残す
詳しく説明します。
中心温度を3か所計測する
中心温度を3か所計測すると言うのは、同じ食品を3回計測するという事。
1個のコロッケを3回計測する。1個の唐揚げを3回計測する。麻婆豆腐を3回計測する。
3回計測するが、3回とも違うところを計測しないといけない。
要するに、穴が3個あいているわけです。
商品として出すと、穴が3つあるわけで商品価値は下がるというか、お客様は「なぜ穴が開いているんだ」ってことになるので気を付けてください。
飲食店の場合、記録を残す
飲食店の場合、計測したら必ず記録を残すことをしましょう。
記録を残すことで、事故が起こった場合、一つの証拠として提出することが出来ます。
自分たちの正当性を主張できる記録なので、きっちり残すことが大事です。
大量調理の弁当屋の場合は、保健所より徹底して指導されますので、義務化されている。
それほど中心温度の記録を残すことは大事です。
加熱と献立
食品を加熱をさせる為に、加熱対応の献立にすることが大事です。
弁当屋の場合で申し訳ないが、冬場は献立をノロウイルス対策用のメニューに差し替え対応をしています。
要するに、全部加熱した料理を出すという事です。
私はこれを徹底的に行います。
私の場合は弁当屋なので、加熱料理を徹底的に出しても違和感はありません。
中途半端に、加熱をしなくていいようなメニューを出してしまうと、リスクがある状態だと言えます。
少しの油断も残さぬよう、ノロウイルス対策は献立から見直すことが大事。
調理器具と煮沸消毒
調理器具の殺菌・消毒方法は、「煮沸消毒」か「次亜塩素酸ナトリウムによる消毒」が効果的。
煮沸消毒の場合、85℃以上で5分以上加熱することで殺菌することが出来ます。
弁当屋の煮沸消毒による苦い経験
弁当屋には回転釜という大きな鍋があります。この鍋は、煮沸消毒をするのにはちょうどいい大きさで、包丁やまな板などたくさんの物を一発で消毒することが出来ました。
しかし、私はミスをしました。
回転釜の火力が強すぎて、まな板が変形してしまったんです!
ですので、回転釜で煮沸消毒をする場合、火力を小さくするか、火を止めてから消毒をしましょう。
間違ってもグツグツ言っている鍋に放り込んだら、私のようになりますよ。
ちなみに、折れ曲がったまな板は、元には戻りませんでした。チャンチャン
従事者の火傷
回転釜からまな板などを回収する時、軽度の火傷の事故がありました。
まな板など回転釜から取り出す際は、男の力でも重いと感じます。
女性が煮沸消毒を回転釜でする場合は、危険だと言えるのでやめた方がいい。
次亜塩素酸ナトリウムによる消毒の方が安全です。
まとめ
今回の記事では、「ノロウイルス」と「加熱」基軸に書いてきました。
ノロウイルスに対して効果がある事は理解していただけたでしょうか。
加熱するわけですから、熱いので火傷の心配とかはやっぱりあるので、次亜塩素酸ナトリウムと併用して食中毒対策をするといいと思います。
とにかく、12月から本格的にノロウイルスが怖い時期に突入していきます。
ノロウイルスをきちんと把握して対応をしていきましょう。