手洗いをちゃんと出来ていますか?
手洗いする意味は、もちろん調理場に食中毒菌を持ち込まない為です。
調理を従事する人なら手洗いの重要性は分かっていると思いますが、大量調理施設衛生管理マニュアルに「手洗い」について、どのように書いてあるか知っていますか?
なんかすごい事を書いてそうですが、実はそんなに凄い事はかいていないです。
本当に当たり前のことを、ビシッと書いています。
ちなみに大量調理施設衛生管理マニュアルとは、「同一メニューを1回300食以上又は1日750食以上を提供する調理施設」に対して厚生労働省が定めたガイドラインです。
大量調理施設衛生管理マニュアルに書いてある手洗いについて、記事を書いていきます。
最後まで読んでくださいね。
・手洗いについてのポイント
・手洗いで使っているアイテムの紹介
目次
大量調理施設衛生管理マニュアル「手洗い」について
大量調理施設衛生管理マニュアルから手洗いに付いて抜粋して書いていきます。
調理従事者等(食品の盛付け・配膳等、食品に接触する可能性のある者及び臨時
職員を含む。以下同じ。)は、次に定める場合には、別添2に従い、必ず流水・石けんによる手洗いによりしっかりと 2 回(その他の時には丁寧に1回)手指の洗浄及び消毒を行うこと。(別添2)標 準 作 業 書
(手洗いマニュアル)
1. 水で手をぬらし石けんをつける。
2. 指、腕を洗う。特に、指の間、指先をよく洗う。(30秒程度)
3. 石けんをよく洗い流す。(20秒程度)
4. 使い捨てペーパータオル等でふく。(タオル等の共用はしないこと。)
5. 消毒用のアルコールをかけて手指によくすりこむ。
(本文のⅡ3(1)で定める場合には、1から3までの手順を2回実施する。)
手洗いについては、以上のようにガイドラインが定められています。
ポイントは以下にまとめます。
✅全員手洗いは2回行う。
✅指、腕、指の間、指先
✅使い捨てペーパータオル使用
✅手洗いは「洗浄」、アルコールなどは「消毒」
手洗いポイント解説
全員手洗いは2回行う
調理場に入る人間は全員手洗いを2回行います。
その理由は、1回では全部菌が落ち切らないからです。
2回手洗いをすると、手洗いの効果は高まりますので習慣化する事が大事です。
指、腕、指の間、指先
指、腕、指の間、指先は、洗い残しが多い部分です。
特に、親指の裏側は手洗いがされにくい場所です。
重点的に手洗いが行えるように、対策をしてみては?
例えば、こんな写真を掲載しておくと分かりやすいと思います。
使い捨てペーパータオル使用
手洗いで大事なのが、乾燥させることです。
手が濡れたままだと、菌が食品や包丁などの調理器具に移り、危険です。
大事なのが、使い捨てということでしょう。
使いまわしだと、タオル等に菌が付着して手洗いした後にもう一度手に菌を付けることになりかねません。
こういうものが安くておススメです。
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壁に固定できる専用ボックスも販売されているので、設置をすると整理整頓ができるので便利ですよ。
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手洗いは「洗浄」、アルコールなどは「消毒」
手洗いは、洗浄です。
ある程度の菌は洗い流せても、手に残る食中毒菌もいます。
ですので、必ずアルコールで消毒を行いましょう。
間違えてはいけないのは、アルコールは手を乾燥させた後に、噴霧させます。
手が濡れているとアルコールの効き目が半減する為、効果が期待できません。
ですので、アルコールは手を乾燥させてからです。
私のお勧めのアルコールは、これです。
手洗いのマニュアルを作ろう
手洗いの正しい手順は、以下の通りです。
手洗いの手順
①手指を流水で濡らす
②石鹸液を適量取り出す
③手のひらをこすり合わせよく泡立てる
④両手の指の間をこすり合わせる
⑤手の甲を、もう片方の手のひらでこする(両手)
⑥親指をもう片方の手で包みこする(両手)
⑦指先で、もう片方の手のひらをこする(両手)
⑧爪ブラシを使う
⑨両手首まで丁寧にこする
⑩流水でよくすすぐ
※②~⑩までを、2回行う
⑪ペーパータオルで拭く
大事なのは、2回繰り返すということです。
手洗いのマニュアルは必要不可欠で、調理施設ごとに設置することを推奨します。
それと、アルコール等の消毒の手順も必要です。
手の消毒のルールは以下の通りです。
アルコール等の手順
①指を立ててアルコール等を受ける
②手のひらをこすり合わせる
③両手の指の間をこすり合わせる
④手の甲をもう片方の手のひらでこする
⑤指先で、もう片方の手のひらをこする
⑥親指を、もう片方の手で包み、こする
⑦両手首まで丁寧にこする
⑧乾くまでこすり合わせる
タイマールール!手洗いを習慣化させる方法
とある弁当屋では、調理場に入る人数が多い為、手洗いの管理が困難になり、タイマールールを決めたそうです。
どういうルールかと言いますと、手洗いの時間をタイマーで計って行うというルールです。
タイマーで計測している時間は、手洗いをする。
単純明快なルールです。
この方法は効果が高く、あっという間に習慣化されたそうです。
ぜひ、やってみてください。
手洗いが必要な時
手洗いが必要な時をまとめました。
手洗いが必要な時
①厨房に入る時
②作業開始時
③汚染作業区域から清潔作業区域に移動する時
④トイレの後
⑤扱う食材が変わったときや作業の変わり目
⑥生の食品に触れた後
⑦ゴミなどに触れた後
手洗いを習慣化させよう!
結局は、施設ごとの従事者さんたちが、手洗いを習慣化してもらわないといけないことです。
作業を行うのは従事者さんたちですからね。
当事者が、その気になってもらわないと食中毒を未然に防ぐことは出来ません。
その為に、手洗いの習慣化が絶対に必要だし、言われなくてもきちんとやる職場作りが大事です。
是非、手洗いマニュアルを作って習慣化してみてください。