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大量調理施設衛生管理マニュアル「前日調理」について記載がない理由

 

前日調理すれば、現場が楽になるかも

大量調理施設衛生管理マニュアルに前日調理の記載がないからやってもいいのかなぁ

 

とか、思ってこの記事見に来てませんか?

先に言っておきます。前日調理はダメですよ。

当たり前の話ですが、前日調理をすれば効率は上がりますよ、何十倍にも。ですが、前日調理は危険と隣り合わせ。

まぁ、うすうす分かっていたとは思いますが、「ちょっとぐらいいいかなぁ」って調べに来ているんですよね?

残念です。

その理由をこの記事では書いています。

是非最後まで読んでください。

この記事に書いてあること
✅大量調理施設衛生管理マニュアルに書いてある「前日調理」について
✅前日調理をするリスクについて!
✅前日調理をするぐらいなら、当日調理の見直しをしよう!
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大量調理施設衛生管理マニュアルに「前日調理」の記載がない理由

大量調理施設衛生管理マニュアルは、大量調理の教本です。

じっくり読んで、大量調理に付いて学ぶべきですが、何一つ面白いことが書いていませんので、読んでいると眠くなります。

ですので、そんな眠くなる人達の為に、今回の記事では、「前日調理」について抜粋して書いていきます。

大量調理施設衛生管理マニュアルが適用されるのは、以下の通り。

同一メニューを1回300食以上又は1日750食以上を提供する調理施設

この様な施設では、大量調理施設衛生管理マニュアルを適応していかなければなりません。

それで、本題の「前日調理」についてです。

教本である大量調理施設衛生管理マニュアルには、実は「前日調理」ついての記載はない。

どこを読んでも「前日調理」という言葉すら書いてありません。

じゃぁ、前日調理してもいいんですね?

って、質問が飛んできそうですが、この答えを先に言うと、

大量調理の前日調理はダメです

書いてもいないけど、禁じ手ってことです。

 

先ほども言いましたが、大量調理施設衛生管理マニュアルには、「前日調理」についての記載はなく、マニュアルのどこを探しても、書いていません。

しかし、その代りに大量調理施設衛生管理マニュアルには、こんな一文があります。

調理後の食品は、調理終了後から2時間以内に喫食することが望ましい。

この一文を見ればわかると思いますが、大量調理では、調理終了時間より2時間以内の喫食を目指して作らないといけないんです。

なぜなら調理終了時間より2時間以上経過すると食中毒のリスクが高まるからです。

前日調理の記載がない理由は、2時間以内に喫食を想定しているからです。

それ以上の喫食時間の想定はなく、例外は保健所の判断ということになります。

ですので、一般的な大量調理の現場では、前日調理はダメってことになります。

「望ましい」という言葉を保健所はこう解釈してる

しかしながら、大量調理施設衛生管理マニュアルの先ほどの一文では、「望ましい」というフワッとした言葉で終わっています。

これでは、望ましいだけで、別に前日調理でもいいんじゃないの?って思ってしまいそうですが、それは保健所が許しません。

大量調理施設衛生管理マニュアルに基づいて保健所は指導を行いますが、前日調理についても厳しく調査をしてきます。

年に数回ある立ち入り検査でも、「前日調理はしていませんよね?」っていう質問が飛んできますので、保健所側も指導対象の項目であることは間違いありません。

ですので、「望ましい」=「ダメ」ってことで、保健所は解釈しています。

食品調理の前日調理のリスク

大量調理施設衛生管理マニュアルで、前日調理を想定していない理由は、食中毒の危険性が高くなるからです。

特に、芽胞形成のウエルシュ菌食中毒は危険で、加熱では死滅しません。

一晩寝かせている間にウエルシュ菌の芽胞菌が増殖し、食中毒を起こすことも、しばしばあります。

もし、大量調理で食中毒を起こした場合、被害者はものすごい数になってしまうのは想像が付きます。

ですので、前日調理というリスクを選択しないで、当日調理が出来る体制作りをすることが大事だと言えます。

大量調理の現場が、前日調理をしたくなる心理

余談ですが、前日調理をしたくなる気持ちの話もしておきます。

実は私も以前、大量調理の負担を減らす為、前日調理が出来ないか、いろいろ調べたことがあります。

結局、その時の自分の心理を考えると次の事を考えていたと思います。

✅人手不足を補う為の手段に、前日調理をすれば楽になる。

✅当日調理では盛付けまでに料理が出来ないので、前日調理なら・・・。

✅大量調理は体力仕事なので時間別に仕事量を分散させたい。

✅煮ものぐらい、前日でも大丈夫なんじゃないかなぁ。

✅当日調理の冷却機待ちの食品を少なくしたい。

こんな、どうしようもない理由ばかり私は考えていました。

その頃は、いろんな前日調理方法を探しました。

冷凍庫を使ってみたらどうかとか、冷蔵保存をしたらいいんじゃないかとか。

保健所にも相談しましたが、もちろん「ダメ」の一言。

当たり前ですよね。

 

しかし、私はお客様から頂いた「ありがとう」という言葉で、「前日調理は違う」と気が付きました。

お客様の安全が保障されていない料理なんて、誰が買うんだ!って思ったら「前日調理」は違いますよね。

大量調理の前日調理は、リスクしかありません。

もし、事故が起こった場合、取り返しのつかない事態になることはもちろん、喫食者の健康も被害に遭います。

ですので、上記のような自分本位な心理になった場合、落ち着いて考え、当日調理でも楽になるような仕事を目指してはいかがでしょうか。

見方が変われば、当日調理でも十分、楽に作ることが出来ますよ!

当日調理の見直しポイント

私も、当日調理の見直しを行い、当日調理を楽にできる方法をいくつか見つけることが出来ましたので、3つ記載しておきます。

私が見直した3つのポイント

私が見直した3つのポイント!
✅メニューの見直し。
✅作業工程を、前日に話し合い、調理のアプローチを決めておく。
✅調理師の負担を減らす為、パートに仕事を移行。

私は配達専門の弁当屋さんです。

1品メニューを大量生産するという大量調理の為、毎日違うものを調理をしていました。

しかも、器の枠が6個以上ある為、6品は作らないといけません。

そうなると、1個1個が手間のかかる料理ですと、その分調理師の負担は増加します。

ですので、私が最初に行ったのはメニューの見直しでした。

雇っている調理師がこなせるぐらいのメニューを作ることで、調理師の負担は激減。

当日調理で十分になりました。

もちろん、当日調理のアプローチ方法も前日に決めておいて、計算して作る体制を整えました。比較的楽な調理は、パートに任せることによって、調理の分担もでスムーズな当日調理が実現しました。

考えれば楽になるのも大量調理です。

是非、いろいろ試してみてください。

ただ、「前日調理」をビジネスチャンスと考えるなら

思うことがあるんです。

もしですよ

前日調理をしても大丈夫な調理方法が開発出来たら「売れる」と思いませんか?

前日調理しても誰も食中毒にならない調理方法です。

私もどんな方法かはわかりませんが、そんな調理方法がもし出来たら、買う人はたくさんいると思います。

理由は「悩み」です。

弁当屋ガイドブックを作っていると、どんなキーワードを調べてこのサイトに来たかが分かります。

キーワードは、多くの悩みを抱えている事が多くて、なぜそのキーワードで検索したのかを考えると、そこには「悩み」があるわけです。

その悩みを解決してあげると、自然と商売になっている可能性が高いと言うわけです。

まぁ、私には前日調理で食中毒にならない調理方法は開発出来ないだろうなぁって思うので、誰かやってほしいなぁって。

だから、言葉にしてみました。

もう一度言いますが、「前日調理」というキーワードで検索されてこの記事を見に来るという事は、そこに悩みがあると言うことです。

誰か「前日調理しても大丈夫な調理方法」を開発してください。

みんな喜ぶと思いますよ。

当日調理を頑張りましょう!

今回の記事を見て、大量調理は当日のみの調理って事が分かって頂けたでしょうか。

全国に無数にある大量調理の現場は、たくさんの事を考えて調理をしています。

是非、この記事を読んだ人は、「大量調理に前日調理はない」って心に決めて、当日調理で楽に作業できる方法を探してみてください。

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