今回は、飲食店の根っこの話。
「料理できれば飲食店なんてやれるでしょ?飲食の経験長いし、俺料理プロだし」って言う人がたまにいるけど、それはどうなのかなぁって思うので、この記事を書こうと思いました。
最後までやり切れるなら、その自信で「いけるかなぁ」って思うんですが、やっぱり「頭のいい人が勝つ世界だなぁ」ってつくづく思うんです。飲食って。
根っこが間違ってると、最終的にはダメになるので、同じ味を出す事って筋トレと一緒ぐらい大変だよってことを書こうかと思います。
目次
お店の味を一定に保つのって難しくない?
店の味を一定に保つのは、実は至難の業だったりって私思うんですよ。
だって、材料の野菜の水分量だって違うだろうし、作られた環境だって違うし、魚だって同じ魚はいないし。肉だってそう。
同じ食材のように見えて実は一つ一つ違うから、同じような感じで作るって言うのが正しい。
で、同じように作る為には神経とがらせて「同じように作る」工夫をするんですが、それが私は難しいと思うんです。
筋トレと一緒で、毎日毎日同じことをずーっと繰り返し繰り返し行うんですよね。
同じ味を出すのなんて簡単だ!って言う人はいるかもしれない。
そういう風に思っている人は、「才能がある人」だと私は思う。
私みたいに努力しないと同じような味が出せない人は、本当に苦労する。
それこそそ、自分の体調とか気分とかじゃなくて、もうそのコンテンツの為だけに機械的に作るわけで。
「年齢」「体調」「精神状態」で、食事は変わってくる。
なので、機械化された現代は、素晴らしい世の中になったなぁってつくづく思うし、それは幸せなことだとも感じる。
同じ味を出し続けると言うのは、私みたいな凡人には大変な努力が必要なんですよねー。
本当にむつかしい。
「同じ味を出すことが出来ない」と判断して店を出さない人もいる
でね、同じ味を出せないからって店を出さない職人さんがこの世にはいるんですよね。
「同じ味をずーっと出すことが出来なければ、お客は離れる。」
もう「もったいない」としか言いようがないんです。
腕は一級品なのに。現実に私の知り合いにいるんですよ。
こういう判断をするのが「正しい」と言えるのかは微妙ですが、職人の高い技術や考え方になってくるとこういうことになるんですよね。
だから、案外適当な考えの方が出店できたりもするんですが、5年10年と続けられるかは別の話ってことですね。
一級品の腕の人はやっぱり続けられるかどうかって言うのが大事みたいですし、お客様側もそれを望んでるところもあるんですよね。
大事なのは、「料理の再現性」
飲食店で大事だなぁって常に思うのが「料理の再現性」です。
同じ味で、同じように、同じ雰囲気で、1年後も10年後も同じように出せるかどうかです。
簡単じゃん!って思うかもしれませんが、20歳の人が店を始めたときに10年後は30歳です。
20代の体力と30代の体力はまず違います。
歳とっても同じ料理出せますか?
そう、私の場合、40代になってつくづく思う。
マジで飲食店ってやるのキツイなぁってw
それに、自分以外の人がその店の料理を出さないといけないかもしれない。
同じように、同じ味で同じ雰囲気で出せますか?
お客様が望んでるのは、その店のコンテンツである商品の味や雰囲気などの「それ」です。
「再現性」こそコンテンツを継続させるために必要なスキルと言えます。
人にやらせてもいいんです。
歳をとっても同じ味が出せればいいんです。
でも、「どうやって同じ味を出すか?」っていう問題が出てくるわけですよ。
なので、昔の人は弟子をとったり、自分だけで出来る店を作ったりと、そんな感じでやってたりするんですよね。
今でも調理場では再現性を大事にしている現場では、上司はうるさいと思いますよ。
だって、再現しないとお客さん離れますからね。
コンテンツを買いに来るので、欲しいものを与える。
その為に「その腕のいいプロの料理人」はどうするか。です。
あなたは、「コンテンツを売ることが出来ますか?」って
飲食店は一つの「コンテンツ」
「コンテンツ」って言葉は飲食店にピッタリな言葉だと私は思います。
「コンテンツ」とは、モバイルコンテンツとかデジタルコンテンツとかWEBコンテンツとか言いますが、現代的な言葉で、インターネット上の言葉として使ってます。
「コンテンツ」という言葉は「内容」とか「中身」とかそういう意味があり、「情報の中身」を表しています。
では、「飲食店の中身」は、飲食店コンテンツと言えるわけで、良質な飲食店コンテンツを作るべきなんです。
良質な飲食店コンテンツとは?
良質な飲食店コンテンツは、他の人に高い評価を受ける飲食店だと私は思います。
飲食店の場合だと
・美味しい料理の提供
・決まった味の定番料理の提供
・新しいメニューの提供
・人が興味がある料理の提供
・見栄えがいいインスタ映えする料理の提供(毎回同じ見た目)
・店の雰囲気を提供
など。
コンテンツと化したものを一定に保ちながら提供していくのが飲食店コンテンツの大事なところです。
逆に、ダメな飲食店コンテンツとは?
ダメな飲食店コンテンツは
・店がとてつもなく汚い
・前来た時と味が違う
・雑誌と見た目が違う
・うわさと違う
・作る人の格好が汚い
・店のコンセプトと料理のギャップがある
・値段が想像よりも高い、又は想像より安い
など
想像していたものとのギャップがダメな飲食店コンテンツだと言えます。
大事なのは、お金を出してくれる人が想像と現実の差を感じさせないことです。
それと、想像より安いならいいじゃんって思うかもしれませんが、想像=値段を大事にした方がいいです。
値段を安くすれば誰でも売れますが、それは商売ではなくなります。儲けてなんぼです。
という事は!
ということは、コンテンツを作るのは最初が大事ってことですねー。
中華料理のコンテンツを作って、いきなりイタリア料理を出されても困りますからね。ギャップを無くすのが大事です。
ずーっと同じものを、ずーっと同じように、ずーっと努力しないで出せれるなら、店をやってもいいんじゃないかなぁって私は思います。
同じ味を同じように出せれる工夫が努力なしで出来る人が勝ち残る世界です。
努力なしで作る努力をしていきましょう!
では!