おすすめ
【大量調理施設衛生管理マニュアル】ふきんの衛生を保つ消毒・殺菌方法

ふきんの衛生を保ててますか?

ふきんが汚く衛生的でないものを使うと、そこら中に食中毒菌をばら撒いている状態で仕事をすることになるので危険です。

イメージ的には、床を拭いた雑巾で台や棚、まな板を拭くようなものです。

気持ち悪いので、そんなところで食べたくない・・・。

危険な状態のふきんを使うことは、危険をばら撒く結果になってしまいます。

大量調理では、厚生労働省が出しているガイドライン「大量調理施設衛生管理マニュアル」にも、ふきんの洗浄・殺菌マニュアルという項目があり、ふきんの衛生を保つように指導が行われています。

ふきんは洗浄・殺菌をおこない綺麗な状態で使うように保健所からの指導があり、基本を教えてくれます。

だから、ふきんの管理はとっても大事。

今回の記事では、体調料理の現場目線で、ふきんの洗浄・殺菌の方法などを書いていきます。

最後まで読んでください!

この記事に書いてあること
・ふきんの洗浄
・殺菌方法
・ふきんの選び方
・ふきんの管理をしやすい方法
--PR--

大量調理施設衛生管理マニュアルに書いてある煮沸消毒

大量調理施設衛生管理マニュアルには次のようにふきんの洗浄・殺菌について記載があります。

ふきん、タオル等
① 食品製造用水(40℃程度の微温水が望ましい。)で3回水洗いする。
② 中性洗剤又は弱アルカリ性洗剤をつけてよく洗浄する。
③ 食品製造用水(40℃程度の微温水が望ましい。)でよく洗剤を洗い流す。
④ 100℃で5分間以上煮沸殺菌を行う。
⑤ 清潔な場所で乾燥、保管する。

大量調理施設衛生管理マニュアルより

食品製造用水とは、水道水又は26項目の基準に適合する水をいいます。水道水という認識で大丈夫です。

①~③は、汚れを落とすために行います(洗浄)。

④が煮沸消毒と言われる方法で、ふきんの殺菌を行います。

大事なのが、「100℃」を「5分間」ふきんをゆでることで、汚染源を完全にシャットアウトできます。

ちなみに私はこんな寸胴で煮沸消毒を行っています。


 

熱湯消毒は、100℃のお湯を包丁やまな板にかけることで、殺菌する方法ですが、実際は、器具におゆをかけると一気に温度は下がってしまいます。
それと、よく勘違いされるのが、「熱湯消毒」です。

そうなると、細菌にとっては好都合の増殖温度となる為、危険度は増します。

ですので、沸騰させて消毒する方法を行いましょう。

 

大事なのが洗浄殺菌した後は、乾燥させることです。

食中毒菌の多くは、乾燥に弱いです。

ふきんを乾かすことにより、細菌の増殖を抑えることができます。

次亜塩素酸ナトリウムによる洗浄・殺菌方法

次亜塩素酸ナトリウムによる洗浄・殺菌も有効的な方法ですのでご紹介いたします。

まず、次亜塩素酸ナトリウムとは、漂白剤、ブリーチと呼ばれているものです。



次亜塩素酸によるふきんの洗浄・殺菌方法これを、希釈して消毒液を作って消毒する方法です。

①中性洗剤でふきんを洗浄。

②中性洗剤を流水で洗い流す。

③次亜塩素酸ナトリウムで殺菌する。(5分~10分)

④次亜塩素酸ナトリウムを流水で洗い流す。

⑤干して乾燥させる。

ポイントは、次亜塩素酸ナトリウムの希釈濃度で、200ppmという濃度を作ります。

水道水25℃を2000mlに対して、次亜塩素酸ナトリウム10mlを混ぜると、消毒液の出来上がりです。(200ppmの濃度)

出来上がった消毒液の中に、ふきんを入れて5分から10分漬け込み殺菌を行います。

次亜塩素酸ナトリウムはノロウイルスにも効果があることは実証済みですので、殺菌方法としては最良の方法と言えます。

私は、煮沸消毒より次亜塩素酸ナトリウムの希釈液による殺菌の方をお勧めします。

理由は、コスト的に次亜塩素酸ナトリウムの希釈液の方が安くできるからです。

ふきんの選び方

ふきん選びは、とっても大事。以下が私の選ぶ基準です。

ふきんの選び方の基準

✅水の吸収性(素材)

✅使いやすい大きさ

✅色分けできる(汚染作業区域のふきんの色、非汚染作業区域でふきんの色)

水の吸収性(素材)

吸収性は大事です。

水も吸えないふきんはふきんではないです。マイクロファイバー素材は吸収力があっていいですよね!


 

色で分ければ、一目瞭然で誰でも「このふきん は違う!」ってわかるわけです。色分けする理由は、汚染作業区域で使うふきんと分けたいからです。

綿は、次亜塩素酸ナトリウムの消毒液に入れて殺菌できるのでお勧めです。

一番管理しやすい方法

ふきんで一番管理しやすい方法は、使い捨てのふきんを使う方法です。

今まで洗浄・殺菌の話は何だったんだって!言われそうです。

ごめんなさい。

でも、使い捨てのふきんは常に清潔で衛生が保たれる最高の方法です。

しかも安いし。


安いと言えば、安いですよね。

次亜塩素酸ナトリウムで洗浄殺菌するにも、人の手で行うわけですから時給が発生します。

それを考えると、使い捨てのふきんを使うことは効率的って思えてきます。

使い捨てのふきんを使うことも、一つの方法と言えます。

ちなみに、違う色や種類がありますので、楽天などでご確認ください。


 

私も、使い捨てだからって多用していたら、経費がかさんだことがあって、やめたことがあります。ただ、安いからと言って、たくさん使えばそれだけ経費はかかってきます。

どこかで制御しないと、無限に使ってしまうのが人間の癖ですので、そこのところを気を付けられるなら、使い捨てのカウンタークロスはおすすめです。

ふきんの洗浄・殺菌は毎日やろう!

今回の記事では、ふきんの洗浄・殺菌からふきんの選び方までいろいろ書いていきました。

記事を書いていて感じたことは、ふきんを使うのはそこで働く従業員さんたちだなぁってことです。

働く人たちが使いやすいものを選ぶことも大事ですが、ふきんの使い方や考え方をきちんと指導することも大事で、間違ったふきんの使い方は、食中毒菌などを厨房にばらまく行為になってしまいます。

だから、従業員さんたちに正しいふきんの知識を知ってもらう必要があります。

だから、毎日コツコツと教え込んでいくことが大事だし、洗浄・殺菌を毎日やってもらって習慣化してもらうのが一番効果的です。

とにかく、ふきんの洗浄・殺菌は毎日行っていきましょう。

--PR--
おすすめの記事