弁当屋の日替わりメニューを作成するのは、以下の理由で結構手間取ります。
①日替わり弁当メニューの作成手順を知らない
②日替わりメニューが、思いつかない
③そもそも、毎日のメニューを作りたくないから手に付かない。
一回手が止まってしまうと、もうメニューも考えるのも嫌になります。
しかし、大丈夫です。
手順を追ってメニューを作成すると意外とできてしまうものです。
しかも、誰でもできます。
今回ご紹介する方法は、私のやっているメニュー作成方法です。
必要な道具と手順を踏んでいくことによって、短時間に何個もメニューを作ることができます。
他にもメニュー作成法はあると思いますが、プロセスを学ぶという点において参考になりますので、ご参考にしてください。
⭕この記事に書いてあること⭕
・日替わり弁当メニューを作る時に用意するもの
・日替わり弁当メニューの作成手順
・日替わり弁当メニューの作成のコツ
・日替わり弁当のメニュー開発は無理だなぁって場合
目次
弁当メニューを作成する時に用意するもの
私がメニューを作る時に使う道具のご紹介します。
以下の物を用意してから日替わりメニュー作成に取り掛かります。
⭕用意するものリスト⭕
・紙(いっぱい、裏紙推奨)
・鉛筆&ペン
・ハサミ
・携帯電話orカメラ(写真が撮りたい)
・使用する弁当箱
この5点があればOKです。
驚くことに、調理器具は最初ほぼないです。
ペンと紙で日替わりメニューを考えます。
一番大事なのは、使用する弁当箱かなぁって私は思っています。
弁当箱がないと、メニューが出来上がっても、また最初からやり直しになるので最初に用意してほしいです。
なぜ、弁当箱がないと、最初からやり直しになるんですか?
最初からやり直しになる理由は、弁当箱がボトルネックになるからです。
ボトルネックとは、
瓶のサイズがどれほど大きくても、中身の流出量・速度は、狭まった首のみに制約を受けることからの連想である。
Wikipediaより
要するに、弁当箱の中に入る量によってメニューの内容も変ってくるからです。
最初に最大容量を決めて、メニューを考えないと、スカスカになるか、パンパンになるかどちらかです。
パンパンもみっともないし、スカスカも恥ずかしい。
どうせなら、きっと「考えた弁当だ!」って言ってもらいたいですよね?
ですので、最初に弁当箱が必要というわけです!
あと、ハサミは?って思いますよね。
調理器具でもないし。
これはですね、書いたメニューごとに切って、ボツとかOKとか区別するときに使いますよ。
だから、カッターとかでもいいです。
切れればOK!
弁当メニュー作成の手順を公開!時間短縮だ!
メニュー作成手順は次の通りです。
参考にしてくださいね!
メニュー作成手順
①紙を5㎝×5㎝ぐらいにハサミで切っていく。切った紙をたくさん用意する。
②お客様の食べたいと思う料理名を考えて紙に書き出す。出来るだけ多く。
③弁当箱の中に料理名を並べる。
④並べて、これだ!って思うものをカメラで撮影。
この手順で、だいたいメニューを作っています。
写真撮影やチラシはまた別に作るんですが、とりあえずメニューまでなので、ここまででOKです。
メニュー作成手順のポイント
メニュー作成手順のポイントは、②と④です。
説明していきますね!
②お客様の食べたいと思う料理名を考えて紙に書き出す。出来るだけ多く。
「②お客様の食べたいと思う料理名を考えて紙に書き出す。出来るだけ多く。」は、本当に多くのメニューを書き出すことが重要です。
メイン料理はもちろん、副菜料理に至るまで全部書きます。
副菜料理も書き出さないと、弁当箱が埋まりません。
なので、どんどん書いて書いて書きまくっていきます。
脳みそが引きちぎれるぐらい書いた方が、後々楽になります。
なかなか、思いつかない場合は、本やインターネットで調べましょう。
得意料理は、真っ先に書いておきましょう。
それと、料理名を書く時に同時に、料理の原価も書いた方がいいです。
メイン料理の場合は、100gの値段。
副菜料理の場合は、50gの値段を書いていきます。
これが結構重要で、④でも活躍してくれます。
④並べて、これだ!って思うものをカメラで撮影。
「④並べて、これだ!って思うものをカメラで撮影。」は、弁当のバランス感覚が必要になってきます。
紙に書いた料理名で、弁当を想像できるかが重要になってきます。
④は、想像力が必要になってくるところです。
想像力がない人は、実際に弁当を作ったときに、「あれ、違う」ってことになってしまいます。
しかも、値段を考えながらメニューを構成していかなければいけません。
ですので、先ほど②で書いた紙に原価を書くと、料理を並べるときに楽になります。
例えば、
500円の弁当を販売する時、原価率40%でやりますよって場合は、200円までで作らないといけません。
弁当箱に紙を並べて200円以上になったら、考え直す必要が出てきます。
要するに、考える基準ができるってことです。
この考える基準は、自分たちで考案していくものです。
原価率40%なのか、35%なのか・・・考えるのは自分達です。
ハッキリしているのは、基準を超えたら考える必要性が出てくることを認識することです。
そうすれば、無茶なメニューを作って大損することもなくなります。
ですので、一人ではメニュー作成はやらずに、2人か3人でチームを組んでメニュー作成をするべきでしょう。
実際私は、2人でメニューを作成していました。
日替わり弁当メニュー作成の注意点
日替わり弁当メニューの注意点を少しだけ書きます。
日替わり弁当って言うと、車で配達してくれる「産業給食」の弁当屋が多いと思います。
産業給食を知らない人は下の記事を読んでね!
日替わり弁当は、1日のメニューは1個だから簡単だなぁって思いますよね?
その考え方は実は間違っていて、日替わり弁当は、月に営業日分のメニューを作るんです。
20日営業するなら、20個です。
ですので、メニューの量がものすごくたくさんいります。
えっ?20個ぐらいなら余裕だよって?
勘違いしてはいけません。
産業給食の場合、1ヶ月に必要な料理名は、メインが20個以上。副菜が80個以上必要です。(営業日が20日の場合)
なぜかと言うと、お弁当箱の仕切りがそうなっているからです。
例えばこの器のようなものを使います。
仕切りで分かれているので、かなりの数の料理名がいることが分かります。
頭を悩ませると思いませんか?
そういう時は、普段から日替わりメニューで使える献立を書き留めておきます。
私の場合、4か月分は書き留めています。
メイン料理が80個以上紙に書いてあるし、副菜は、320個以上書き留めてリストにしています。
もちろん、Excelでデータ化しています。
リストにしておくことによって、レシピを組み合わせて作っていけますので、メニューも何通りもできるというわけです。
一気にやろうとすると、時間が必要ですので、少しずつ増やしていけるといいですよね。
それでも、お客様はメニューに飽きるので、常に新しい料理を開発するのもお忘れなく。
弁当メニューを作る時のコツで時間短縮!
メニューを作る時に必要なコツは2つあります。
1つ目は、材料の値段を覚える
2つ目は、メイン料理にお金を使う
です。
考えた料理の原価を、スパッと1秒で言えるようにする。
メニューを考える時に、同時に考えないといけないことは、原価計算です。
先ほどの手順の所でも話しましたが、弁当作りには原価は必須です。
私はメニューを作りすぎて、材料の値段をほとんど覚えてしまいました。
材料の値段を知ると、自然と料理の値段もパッと出るようになります。
本当に、1秒でパッと言えます。
しかし、これは私だけの能力ではなく、私のメニュー作成チームは全員パッと言えます。
だから誰でも繰り返し行えば出来ることです。
値段がパッと言えると、作業効率もグンっと上がります。
役に立つので、ぜひ材料の値段は覚えた方がいいです。
メイン料理にお金を使って、副菜料理にはお金を使わない。
弁当をお客様が食べる時、どこを見ると思いますか?
お客様は、メイン料理しか見ません。
メイン料理がおいしかったって話をよく聞くけど、副菜が美味しかったっていう話はほとんど聞かないです。
しかも、メイン料理にお金をかけた方が、見た目が良くなることが多くあります。
だから、材料費はメイン料理に使って、副菜はあまり使わない方が得策。
お金が余るなら、メイン料理を強化した方がお客様は喜ぶでしょう。
メニューを自分で考えれない場合!もっと短縮!
ここまで読んで、「俺には日替わりメニュー開発は無理だなぁ」って思った、そこのあなた!
いい方法があります。
それは、真似です。
パクリですが、メニューを真似するだけなのでセーフです。
ただ、嫌がる人もいるので、気を使いながら真似してくださいね。
他の弁当屋の真似をする方法
ネット上にはいろんな弁当屋が販売しています。
例えば、やわらかダイニングというものがあります。
高齢者向けのお弁当の繁盛店で有名で、全国各地で販売を展開。最近では、冷凍食品で弁当をお届けするサービスも始まっています。
こちらのお弁当も、メニュー開発は管理栄養士がキッチリと考えて作り上げたメニューです。
そのメニューを参考にするっていう手もあります。
私もこのサイトを立ち上げた当初は、記事の書き方もひどい物でした。
書き方というものがあるんですが、どうやっても書くことが出来ませんでした。
で、やったのが「模写」です。
人の記事を、上から下まで書いて書き方を覚えたんです。
それと一緒で、メニューを作ることを真似することから始めるのがメニュー開発するときのコツと言えます。
他にも参考になるサイトをのせておきます。
資料請求すると献立とか情報が付いてくるので、試してみてください。
スギサポdeli
ヨシケイ
日清医療食品の「食宅便」
つるかめキッチン
資料請求や実際に頼んでみる事で、お客様の目線に立って献立を見れるので一度注文するのもいいですね。
メニュー作りをやってみよう!
以上のように、メニューを作る時には、
・弁当メニューを作る時に用意するもの
・弁当メニューの作成手順
・弁当メニューの作成のコツ
やれば誰でもできるのがメニュー作成です。
最初は時間がかかるかもしれませんが、そのうち慣れてくるし。
やってみて損はないと思いますよ!
是非、試してみてください。