弁当屋開業に必要な資金は、1,000万円から1,500万円と言われています。
そして、今回私が出した試算では、1,314万円です。
このお金の中には、以下の2つの資金が含まれています。
✅開業前の準備金
✅開業後の運転資金
この2点の資金を融資、もしくは、自己資金より捻出すれば開業はできます。
でも、開業前準備金がどれぐらい必要か計算したことありますか?
開業資金を知らないと、開業へ一歩前に進めません。
今回の記事は、弁当屋の業態ごとに開業前の開業準備金のシュミレーションを行い、必要な資金の把握をしていきます。
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✅店舗型弁当屋(ほっともっとなど)
✅配達型弁当屋(産業給食)
✅幼稚園型弁当屋(幼稚園給食)
✅介護施設専用弁当屋(高齢者向け弁当)
✅催事専用弁当屋(値段の高い弁当)
✅特化型弁当屋(特殊な弁当屋)
開業に必要な資金が分かれば、開業までの目標は立てやすいです。
目標があれば、後は目標に行くだけですのでシンプルに考えられ、スムーズに開業へと進めます。
まず、開業準備金の把握をしていきましょう。
この記事には、以下の事が書いています。
✅開業準備金シュミレーション(各弁当業態ごと)
✅運転資金シュミレーション
✅弁当屋業態ごとの開業資金の発表
✅開業資金に不安がある人向け弁当屋
目次
開業準備金をシュミレーション
各弁当業態別に、開業準備金のシュミレーションを行っていきます。
あくまで、私の試算です。
参考程度でお願い致します。
店舗型弁当屋
項目 | 金額 |
保証金(敷金) | 4,000,000 |
礼金 | 400,000 |
仲介手数料 | 400,000 |
前家賃 | 400,000 |
厨房機器費用 | 1,200,000 |
看板設置工事 | 200,000 |
内装・設計 | 2,500,000 |
レジ | 50,000 |
パート・アルバイト募集 | 50,000 |
宣伝広告費 | 150,000 |
備品 | 400,000 |
その他の経費 | 200,000 |
合計 | 9,950,000 |
【合計金額】9,950,000円と試算。
【内装】店舗型弁当屋は、「内装費」が掛かってくる。
【レジ】店舗型はレジが必要
【ポイント】立地が良くないとお客様は来ないので、賃料は高めに設定。
ちなみに、ほっともっとの説明会に行くと、もっと詳しく聞けます。
配達型弁当屋(産業給食)
項目 | 金額 |
保証金(敷金) | 2,000,000 |
礼金 | 200,000 |
仲介手数料 | 200,000 |
前家賃 | 200,000 |
厨房機器費用 | 1,200,000 |
看板設置工事 | 0 |
内装・設計 | 1,500,000 |
レジ | 0 |
パート・アルバイト募集 | 50,000 |
宣伝広告費 | 250,000 |
備品 | 400,000 |
その他の経費 | 500,000 |
自動車 | 1,500,000 |
合計 | 8,000,000 |
【合計金額】8,000,000円と試算。
【立地】店舗は郊外や工場地帯などで大丈夫なので低めに設定。
【内装】内装工事は、保健所の審査が通ればOK。
【必要な物】パソコン。お客様の管理の為。
【いらないもの】看板、レジはいりません。
【配達】配達するための自動車。軽自動車で1,500,000円で最初は大丈夫。中古OK。
幼稚園型弁当屋
項目 | 金額 |
保証金(敷金) | 2,000,000 |
礼金 | 200,000 |
仲介手数料 | 200,000 |
前家賃 | 200,000 |
厨房機器費用 | 2,500,000 |
看板設置工事 | 0 |
内装・設計 | 2,500,000 |
レジ | 0 |
パート・アルバイト募集 | 50,000 |
宣伝広告費 | 200,000 |
備品 | 800,000 |
その他の経費 | 500,000 |
自動車 | 2,500,000 |
合計 | 11,650,000 |
【合計金額】1165万円
【立地】土地は郊外でOK。
【ポイント】より高いレベルの食中毒対策が必要なためお金をかける。
【機械】洗浄機と保管庫を使い、食中毒対策。資金が必要。
【お客様の管理】パソコンで管理。
【内装】内装は、保健所の許可が下りるレベルでOKだが、衛生レベルは高いものを推奨。
【配達】幼稚園弁当は配達の為自動車が必要。自動車も、冷蔵機能がある車を用意する為、資金が高め。
※普通の車は、温度調節ができない為、ダメ。
「介護施設専用弁当屋」の開業資金について
項目 | 金額 |
保証金(敷金) | 2,000,000 |
礼金 | 200,000 |
仲介手数料 | 200,000 |
前家賃 | 200,000 |
厨房機器費用 | 3,000,000 |
看板設置工事 | 0 |
内装・設計 | 2,500,000 |
レジ | 0 |
パート・アルバイト募集 | 50,000 |
宣伝広告費 | 200,000 |
備品 | 600,000 |
その他の経費 | 500,000 |
自動車 | 2,500,000 |
合計 | 11,950,000 |
【合計金額】1,195万円と試算。
【立地】土地は郊外でOK。
【厨房機器】スチームコンベクション完備をお勧め。
※この一台で、豊富な種類の料理ができます。
【内装】保健所の許可が下りればOkだが、お年寄りが食べるので衛生レベルは高めの施設を推奨。
【配達】自動車も、普通の軽自動車ではなく、温度調節ができる保冷車が必要。
催事専用弁当屋
項目 | 金額 |
保証金(敷金) | 2,000,000 |
礼金 | 200,000 |
仲介手数料 | 200,000 |
前家賃 | 200,000 |
厨房機器費用 | 3,000,000 |
看板設置工事 | 0 |
内装・設計 | 2,000,000 |
レジ | 0 |
パート・アルバイト募集 | 50,000 |
宣伝広告費 | 500,000 |
備品 | 1,000,000 |
その他の経費 | 500,000 |
自動車 | 2,500,000 |
合計 | 12,150,000 |
【合計金額】1,215万円
【器】催事用の為、器が高価。備品で100万計上したが、不足する可能性も。
【厨房機器】スチームコンベクションの設備投資を推奨。
【洗浄機】器が大きい為、洗浄機が必要。
【広告宣伝費】催事用の弁当は、チラシなど宣伝が生命線。広告宣伝費は高めに設定。
【自動車】自動車は、保冷車を推奨。
※高いお弁当ですから、普通の軽自動車で配達されても格が下がります。
配達特化型弁当屋
項目 | 金額 |
保証金(敷金) | 1,000,000 |
礼金 | 100,000 |
仲介手数料 | 100,000 |
前家賃 | 100,000 |
厨房機器費用 | 0 |
看板設置工事 | 0 |
内装・設計 | 300,000 |
レジ | 0 |
パート・アルバイト募集 | 50,000 |
宣伝広告費 | 1,000,000 |
備品 | 100,000 |
その他の経費 | 100,000 |
自動車 | 1,500,000 |
合計 | 4,350,000 |
【合計金額】435万円。圧倒的に少なめ。
【金額が低い理由】厨房がいらない為。弁当を他の弁当屋から買って、弁当配達。
【お金を使うところ】宣伝広告費に資金を使う。
【配達】自動車が必要。軽自動車でOK。
運転資金のシュミレーション
次は、運転資金です。
運転資金は、開業してから必要な資金です。
おすすめは、3ヶ月分の資金を持っておくことです。
3ヶ月間で、お客様を獲得し、リピーターになってもらい、軌道に乗せます。
では、必要な資金を試算していきます。
弁当屋の売上数値目標は以下の通りに設定します。
1ヶ月目 | 2ヶ月目 | 3ヶ月目 | |
1日/販売数 | 50個 | 70個 | 90個 |
1ヶ月/販売日数 | 25日 | 25日 | 25日 |
平均単価 | 500円 | 500円 | 500円 |
売上金 | 625,000円 | 875,000円 | 1,125,000円 |
この場合の、運転資金を試算していきます。
計算は以下の通りです。
1ヶ月目 | 2ヶ月目 | 3ヶ月目 | |
売上原価(40%) | 250000円 | 350000円 | 450000円 |
人件費 | 250,000円 | 250,000円 | 250,000円 |
地代家賃 | 200,000円 | 200,000円 | 200,000円 |
販売促進費 | 50,000円 | 50,000円 | 50,000円 |
水道光熱費 | 60,000円 | 70,000円 | 90,000円 |
その他の経費 | 90,000円 | 90,000円 | 90,000円 |
減価償却費 | 50,000円 | 50,000円 | 50,000円 |
合計金額 | 950,000円 | 1,060,000円 | 1,180,000円 |
総合計金額 | 3,190,000円 |
総合計金額は、319万円で、これが運転資金です。
運転資金は、多めに設定しておいた方がいいです。
そして、もし、銀行などからの借入を考えている場合、多く設定しておいた方が得策と言えます。
もし、お客様の獲得に時間がかかった場合、資金が底をつきます。
それと、店舗型以外の弁当業態は、ほとんどが売掛金でお支払いしてもらう状況になります。
そうなると、実際に現金が手元に入ってくるのは、売上が発生してから、1ヶ月後とかです。
売上と、実際の現金の動きを読み間違えると、現金がない!ってことにもつながります。
その為にも、現金は多めに持っておいた方がいいでしょう。
開業資金は、開業準備金+運転資金
先ほども言いましたが、開業資金は、準備金と運転資金を足したものです。
開業準備金 + 運転資金 = 開業資金
先ほどの店舗型弁当屋で試算をやってみます。
9,950,000円 + 3,190,000円 = 13,140,000円
要するに、開業資金は、1,314万円必要だって事が分かりました。
注意点としては、今回は、私の地域の単価で試算を行いました。
地域によって金額に違いがありますので、自分の地域や戦術にあった試算を行い運転資金の確認をしていきましょう。
下の表は、弁当屋の業態ごとの開業資金の資産合計です。
参考にしてください。
準備金 | 運転資金 | 合計金額 | |
店舗型弁当屋 | 9,950,000 | 3,190,000 | 13,140,000 |
配達型弁当屋 | 8,000,000 | 3,190,000 | 11,190,000 |
幼稚園型弁当屋 | 11,650,000 | 3,190,000 | 14,840,000 |
介護施設専門弁当屋 | 11,950,000 | 3,190,000 | 15,140,000 |
催事専用弁当屋 | 12,150,000 | 3,190,000 | 15,340,000 |
配達特化弁当屋 | 4,350,000 | 3,190,000 | 7,540,000 |
【ポイント】3ヶ月までに、黒字にできるように設定する事。
補足:もし、お客様の獲得に不安がある場合、運転資金は6ヶ月に設定して多めに借入を起こしましょう。
自分のやりたい弁当屋を決めよう!
以上のように、種類別に見ると、初期資金はさまざまです。
店舗に資金をかける場合もあれば、調理場にお金をかける必要がある場合など、やりたいことによって変わってきます。
なので、店舗を建てる前に「どういう弁当屋を作りたいか」というのをはっきりさせる必要があります。
特に、コンセプトはハッキリとさせておいた方がいいです。
どいういうアプローチでお客様を獲得していくか。
そこが、重要です。
ですので、開業する前に、自分がやりたいことをはっきりとさせて、必ず儲けることができるコンテンツを作ることをイメージしていきましょう。
そのコンテンツは、名物料理でもいいですし、特殊な配送方法でもいい。
自分自身が、お客様に提供できる「何か」を形にする必要があります。
弥生のかんたん開業届は無料で開業届を作成できます。
画面に沿って入力できるので知識がなくても大丈夫!システムのアシストがあると便利ですよ。
すぐに開業届けをしないという方にも登録しておく事をお勧めします。
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