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食中毒ニュースで考察!学校給食で発生した事故から学んで生かす!

海苔って美味しいですよね!

私はおつまみで韓国のりを食べるのが好きで、海苔の消費量は多いです。

しかし、そんな海苔で危険な事件があったのをご存知でしたか?

2017年に起こった食中毒ニュースで、学校給食で発生した食中毒事件です。

弁当屋の私はこの食中毒事件に衝撃を受けました。

何故衝撃だったかというと、理由は2つある。

1つは、大量の食中毒患者を出したこと。

もう1つは、原因食材が「刻みのり」だったこと。

しかも、現場が学校という極めて衛生管理がなされている場所で起こったことに私はショックでした。

「これでは、うちの弁当屋もダメになってしまうじゃん・・・。」

そんなことを頭によぎり不安を感じました。

しかし、この食中毒のニュースは、給食業界、いや、食品に関するすべての業種に新しい危機管理を提言したことになりました。

企業は、食中毒に対する危機管理を向上すべく動き出したんです。

今回の記事は、きざみのり事件をもとに食中毒対策を考えていきます。

この記事で分かる事

・刻みのり事件の概要(短縮バージョン)

・食中毒の原因になった海苔について

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2017年に発生した刻みのりによるノロウイルス食中毒

事件の概要は以下の通りです。

事件発生日:2017年1月~2月

発生場所:和歌山県・東京都の小・中学校及び幼稚園

発生規模:4029名(喫食者)

患者被害報告数:1193名

死者:0名

原因物質:ノロウイルスGll.17

2017年1月に和歌山、2月に東京都内の中学校で食中毒事件が5件連続で発生。しかも10校にわたり、患者からノロウイルスが検出された。

従事者においては、給食を喫食していた1名を除き、ノロウイルスは検出されませんでした。該当施設のふき取り検査でも野労委するは検出されませんでした。

事例ごとに給食メニューは異なっていましたが、全事例に共通して使っていた食材が「刻みのり」であり、2016年12月に製造されたものだった。刻みのりと4つの事例の検体のNoV塩基配列は一致し、遺伝子型はGll.17。

同一の原因物質である「刻みのり」が感染源、Gll.17による食中毒と断定された。

刻みのりの加工業者は、営業禁止命令と当該刻みのりの回収命令

刻みのりを加工・包装した業者の施設内のトイレ周辺およびのりの裁断機からノロウイルスGll.17を検出。

東京都で検出されたノロウイルスの遺伝子型と一致したことを受け、賞味期限が2017年12月1の刻みのりの回収命令の行政処分を行った。

刻みのり業者は、有症時に、素手で刻み作業を行ったため、手指に付着していたノロウイルスがのりを汚染したものと推察される。

刻み作業を素手で行った理由は、「手袋着用は作業が不便なこともあり、素手のまま作業を行った」という事です。

食品衛生法のグレーゾーン

刻みのり業者は、大手のり業者から委託されて刻みのりの加工・包装を行っていた。

加工・包装の場合、食品衛生法や自治体の条例の営業許可業種に含まれず届出の義務がなく、保健所の指導が行き届いていない状況だったことも事件の背景にある。

刻みのり業者を弁護するわけではないが、食品の知識がない場合、のりが食品に見えなかったのかもしれない。

ですので、この事件により食中毒予防の基本であるノロウイルスについて知ることが受容性を食品取扱業者に広く周知していくシステムの構築を目指すことになる。

事件解決のキーポイント!

今回の一連の刻みのり関連の食中毒事件解決のキーポイントはいくつかあると考えられるが、とりわけ東京都の食中毒事件が果たした役割は大きいです。

この刻みのり事件で給食施設からの該当従事者からノロウイルスが検出されず、施設の中にもノロウイルスは検出されない状況。

そして、調理従事者は該当刻みのりを喫食していない状況がありました。

もし、調理従事者が刻みのりを食べてノロウイルスが検出されたら、汚染経路として調理従事者の二次感染を疑い、仕入れ先の保管されている刻みのりの検査が行われず、原因食品の特定が出来なかった可能性があります。

厚生労働省のガイドライン「大量調理施設衛生管理マニュアル」には

食中毒が発生した時の原因究明を確実に行うため,原則として,調理従事者等は当該施設で調理された食品を喫食しないこと。

大量調理施設衛生管理マニュアルより

と記載されています。

調理施設の調理従事者は、調理されたものを喫食してはいけないんです。

(味見はどうするのかは・・・国は関係ないらしい・・・)

喫食しない事で、原因が分かったってことです。

刻みのり事件で分かったこと

この刻みのり事件でわかったことがある。

それは、

海苔は汚染源になる!

ということ。

どれだけ、衛生管理を徹底させたとしても、外からの要因は予想しずらいところがあります。

ましてや、海苔・・・。

普段から、そのまま火を通さずに食べるものが汚染されていたら、防ぐのは困難ですが、そんなことを飲食は言ってられません。

出来る限り対策をするのが大事です。

海苔を使う飲食業界の対応策

いくつかの対応策を書いておきます。

・海苔を仕入れる場合、信頼できる業者から買う

・海苔を加熱する(溶けてなくなるけど)

・海苔をレシピから削除する

海苔を加熱するはどうかと思いますが、レシピから削除するのは効果的な方法でしょう。

殺菌消毒が調理で出来ない食品なので使わないが正しい選択かもしれない。

もし、使いたかったら本当に責任を取ってくれるぐらいの信頼できる業者から海苔を買うべきでしょう。

大手の飲食の対応

大手の飲食は、安全にお金を使います。

だから、海苔をメニューに入れる場合、海苔の加工業者・生産地などを見学と指導を行っています。

しかも、パッケージも厳しい審査があり、パッケージ業者は大変だと言っていました。

今まで、パッケージ(軟包装など)を作っている工場だったのに、飲食の工場ぐらいの衛生管理を求められる。

大手もそこまで徹底して衛生管理を行い、リスクを軽減しているわけです。

大手のコンビニ(〇ブンイレブン)の徹底ぶりは、業界内では有名です。

まとめ

以上のように、海苔はノロウイルスの汚染源になると言う記事でした。

防ぎようがないように思えますが、やらないといけないのが今の日本です。

もちろん刻みのり業者の責任は大きいですが、料理を出してしまう飲食店の責任もとられてしまうので、注意は怠らないようにしましょう。

気を付けるのは、火を通さない、殺菌消毒できない食品です。

その代表が、海苔だったという話でした。

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