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横浜市のハマ弁とは!学校給食など委託業務を受注するときの注意点!

横浜市のハマ弁について今回の記事を書いていこうかと。

弁当屋を大きくしていくと、「市の仕事を委託しませんか?」的な話がくるんです。

この時に「うぁぁぁ、やった~、儲かる話来たぞ~」って飛びつきそうですが、気を付ける点とかあるので書いていこうかと思います。

ちょうどいい教材として、「ハマ弁」が話題になったので題材にしたいと思います。

ハマ弁ありがとう。

では、最後まで読んでね~!

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ハマ弁とは?どういう仕組み?

ハマ弁とは、横浜市で2021年度から導入した私立中学校の学校給食のことで、委託業者を横浜市が選定して、デリバリー方式で配給する弁当です。

ちなみに、2021年度は対象になる私立中学校は146校で18ブロックに分けられ、4社が契約予定としています。

ちなみに、契約期間は5年間。

美幸軒ハーベストに加え、山路フードシステム安田物産などが参入します。

(フレッシュ39さん以外、大手なのにhttpsになってないホームページにちょっとビックリです、直した方がいい箇所なのでみなさん気を付けましょう)

献立とか、食材調達とか市がやってくれます。

調理場は各事業所なので今作ってる弁当屋を使えます。

業務委託内容は以下の通り。

①献立作成への協力
②食材の選定、発注、受領、検収及び保管
③給食調理及びランチボックスへの盛り付け
④給食の学校・学級単位の仕分け
⑤給食の配送及び回収
⑥学校の一時保管場所での荷受及び配膳
⑦学校の一時保管場所等の清掃等・管理
⑧ランチボックス等の洗浄、消毒及び保管
⑨残菜及び厨芥の処理、残食量の調査
⑩保護者等への試食会に付帯する業務
⑪食育の推進やプロモーションなど本市の中学校給食に関する事業に必要な業務
⑫前各項目に付帯して必要な業務

ハマ弁の実績はどうなの?

で、大事になってくるのが食数です。

2020年6月の18区で146校が利用した食数は83000食です。

83000÷146校=568食

568食÷20日=28.4食

1校あたり実績は30食ですね。

ん~微妙な数っすね~。全体の10%ぐらいしか使用していない状況みたいですね。

それを、市は20%まで上げますよ~って頑張ろうとしているわけです。

それでも、1校60食ぐらいか。

146校あって、4社で割ったら、1社36校担当するわけで、36校を30食で1080食。

この仕事を請け負うことで1000食ぐらいの仕事をありつけられるという計算になるわけですが、「中途半端な数字だなぁ」っていうのが正直なところです。

ハマ弁を業務委託するにあたって問題になってくること

この仕事を請け負うにあたって問題点がいくつか考えられます。

5年契約でその後どうする問題

こちらの業務委託は5年契約で5年間は仕事があるわけです。

340円×1000食×200日ぐらいは年間6800万ぐらいにはなるのかなって思います。

この売上は確かに儲かる要素満載で、5年間は潤いますし、市も食数を引き上げようとしたりするので良い方向にいくだろうなぁって思います。

ですが

この5年後同じ仕事を続けることが本当にできるでしょうか?

例えば、競争業者が増えるという場合もあります。他にも、市の方針が変わるというのも危惧されます。

ですので、5年後必ずある仕事という保証はないわけで。

「この売上に頼って会社を運営すると痛い目に遭いますよ~」って言うのがあるんです。

それに、確保していた従業員どうするの?って問題もあるし。

その間契約社員で固めるのかな。解決しないといけない事も多々ある気がします。

もちろん、今回受注した業者は全部弁当屋としては大手で揺らぐことはないような会社ばかり。

この仕事がなくなっても「大丈夫~」って言う会社ばかりです。

なので、こういう委託業務をする場合は、「この仕事がなくなった場合どうなる」という事を常に計算してやっていくことが大事だし、大手に負けない体力があると言うのは大事な要素だと私は思います。

ハマ弁の世間評価がけっこう酷い問題

なぜでしょうか。

ハマ弁に関しては、悪い話が多く聞かれることが多い。

こういうツイートをよく見ますね。

これはハマ弁を作っている委託業者が悪いわけではないけど、委託業務をしている人たちからしたら萎えますよね。

だって、美味しいものを作ろうと努力しているのは弁当屋みんな一緒だと私は思ってるので。

で、何がダメなのかなぁって考えたら簡単なロジックが分かった。

 

ハマ弁推奨派(ハマ弁を推奨する市と弁当を作りたくない主婦)

ハマ弁アンチ派(実際に食べてる子供たちとか、その気持ちを分かる親)

 

この二つの意見が真っ二つに分かれていて、その意見がネット上に広がっているわけで、両者の意見が合致するところが少なすぎる。

なので論争が終わらない為、食べる側のハマ弁アンチ派が誹謗中傷をするという構図になっているみたいです。

要するに、食べる人たちは「温かい給食が食べたいので給食施設を作ってほしい」というのが本音で、「市は給食施設を作る膨大なお金を出したくないので委託する」という現状がある気がする。(あくまで推測)

冷たい弁当は温かい給食に勝てない。

これが弁当の本当の姿。

でも、大量調理で配達込みになると食中毒の問題で冷やす必要が出てくる。

大量調理というのは、冷えて当然で冷めても美味しく食べられるものを提供している。たぶん委託業者も頑張って美味しい料理を出していると思う。

でも、このデリバリー方式を採用している間はこの問題は解決しないだろうし、たぶん喫食者数は増えないと私は思う。もっと値段安くするとかしないと。でも値段上げようとしているし。

そもそもの話、喫食者数を増やしたいなら、学校に給食施設を作って「全員給食!100%」にすれば、1ヶ月で83万食っすよ。

金額にしたら・・・・なんかもっといい方法がある気がするのは気のせいだろうか・・・。

現状のメニューとは違うラインで作らないといけない問題

弁当屋がこの委託業務を請け負うにあたって、同じ製造ラインでは作れないという事もあるかと思います。

時間の指定(4時間以内に提供)とか、衛生面の問題とか、現状と同じメニューではないとか、違うメニューを1000食作るって意外と時間かかるんですよね。

しかも、1000食なら作るぐらい余裕でしょって大量調理しているなら理解できるんですけど、やってみるとけっこうメンドクサイ事が多い気がする。

現状の仕事内容に加えて、全く違う業務内容が調理場に飛び込んでくるようなもんなので、作業工程に問題がなければOKだと感じます。

1日の作業工程が組めるならやってもいいかなぁって思います。

 

それと、年間約200日しか稼働しません。その他の165日は稼働しないわけで。

その165日は従業員休み?ってなってしまいます。

そのあたりの業務振り分けも大事になってきますよね。

年間休日120日なら優良企業の仲間入りです。プラスで有休消化。

そのあたりも計算してやっていきましょう。

私なら営業に行けって言うけど。

そもそも、入札の場合、規定が厳しくて入れないんじゃないの問題

これなんですが、学校給食とかの実績がない場合、はじかれることがよくあるんですよ。

はじかれるとは、入札にすら入れないので競合にもなれない。ということです。

例えば「年間5000食以上の学校給食の業務経験をしたことがある業者」とかなると、

やったことないよ

って話になるわけで、そもそもどこから始めればいいの?って疑問だらけになるんです。

入札に参加しませんか?ってくるのに業務経験がない為、入札に入れないってことが発生するので、なにこれ?ってなります。

なので実績を積むために、小さい仕事からコツコツやる事が大事だなぁって思います。

幼稚園の弁当業務をやったり、私立高校の弁当をやったり。規定がないところの弁当をやってたくさん実績を積むしかないです。

学校給食とか受注するときの注意点とは

学校給食とか受注するときの注意点は

・委託契約終了後の計画を立てて遂行できるか計算する

・作業工程を無理なく作れるか

・小さな仕事を積み上げて実績を付けられるか

こんなところでしょうか。

安い仕事ならやるべきではないけど実績を積みたいなら受ける必要もあるかもしれませんね。そこは10年後どうしたいかという方向性で決めるべきかなぁって思います。

横浜市のハマ弁に今後も注目だ!

というわけで、話題性がある「ハマ弁」について思うことを業者側の目線で書いてみました。

学校給食委託業務とかでも、やった方がいいとかやらない方がいいとかいろんな意見があります。

名古屋大手の弁当屋があるんですが、そこの弁当屋がなぜ学校給食を委託しないかチラッと聞いたことがあるので書きますが

それは、競争にハマるから

ハマ繋がりでオチっす、ハマが回収出来てよかったです(笑)

というか、どうしても学校給食とか委託業務すると競争になるんで自然と値段が下がっていきます。

安い値段で仕事を請け負うべきではないと判断して、入札には参加しないし堂々と自分の道を歩いていらっしゃいます。

さすがだなぁって、売上が入札で手に入るなら誰でも出来るし、そこを目指していらっしゃらない。

競争にハマらないっていうのも大事なことだなぁって思ってます。

まぁとにかく、まずは、横浜市のハマ弁に注目して委託した業者の動向を見ていきたいなぁって思います。

では!

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